健全代表のメモ帳

クロノマギアのデッキのメモ帳です

☆デッキ構築の指針・デッキの分類等

 

※この記事は筆者の経験則に基づく独断と偏見成分が多めとなっております( ˙-˙ )

なお、デッキレシピは筆者のものをひとまず掲載しました。

 

 

最近ごくたまーに「デッキ構築見てもらえますか」などの質問をしていただける場面がちょいちょいありました。

人によって構築は色々と好みがあると思うのですが、

「デッキの主軸となる動きがまとまってない」

「やりたいことを詰めすぎて器用貧乏になっている」

「上振れに依存しすぎていて、後攻時や手札事故を考慮していない」

 

などのケースを見かけることがあったりしました。(※特定の個人を指しているわけではありません!)

 

なので本項目では、デッキのタイプとそれに合った構築理論を自分なりに書き連ねていきたいと思います。

 

まず最初に、デッキ構築において大事なことは

 

①自分の使いたいデッキのタイプを把握する

②デッキの方向性を理解し、長所を伸ばす、あるいは短所を埋める

③上振れ重視にしても、安定性重視にしても、極力手札事故率を下げるようにバランスを意識して微調整する

④環境を見据えて、仮想敵を意識した構築にする

 

主にこの4つとなると思います。

4つ目はランキングマッチなどの場で必要になってくるので、フリーマッチなどで遊ぶ分には最低でも③まで理解していれば十分です。

特に②を意識する場合、いわゆる"パワーカード"と呼ばれる主軸クリーチャーから先に入れ、そこから方向性を決めていくと作りやすいです。

 

そして立ち回りに関しても、

①序盤戦術

…どのようにして動き始めるか

②中盤戦術

…どのようにして盤面の取り合いで優位に立つか

③終盤〜リーサルプラン

…どのようにして相手のライフをゼロにするか

 

大きくこの3種に分類できます。

クリーチャーの構成に関しても、序盤、中盤、終盤で切りたいカードに分ける事ができるので、必要に応じてバランスを調整していくとよいでしょう。

 

※アグロデッキの場合は②の優先度はやや低めですが、ある程度盤面を見なければならない局面もあるので、それも含めて適切な判断が求められます。

 

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デッキを組む上で1番多いのが「この能力者使ってみたいからデッキ組んでみよう!」というケースです。

そしてそこから、その能力者の代表的なデッキを検索して、比較的勝率が高いレシピをコピーして、実際に使ってみる。このパターンが最も多いと思われます。

しかしただレシピをコピーしても、そのデッキのコンセプト、搭載されているコンボ、序盤から終盤にかけての動かし方など、製作者の理念を理解していなければ、すぐに使いこなす事は難しいでしょう。

現に、ランキングマッチ等の場では「有識者のレシピをまるまる真似たけど勝てない」といった姿をちらほらと見かける事は多いです。

単にプレイングの練度の差や手札、対面の上振れ下振れの結果である場合もありますが、そもそも「正しい運用法を理解しきれていない」ケースもあります。

まず最も多く使われている分類に分けて解説します。

 

 

⑴アグロデッキ

 

アグロデッキとは主に「盤面の取り合いに重きを置かず、能力者を優先的に直接攻撃し、早期に決着をつける」タイプを指します。

現環境では主に、

 

・アグロマリウス

・怨嗟シキガミ

・ハートオメガ(アグロ寄り構築)

・水棲ゼータ

・ナイトメアリンクレオ

 

などが多く見られると思います。

(※赤文字記載デッキはアグロではありますが一定のコントロール性を持っている為、次の項目でさらに解説します)

 

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アグロデッキの構築の特徴として最も多いのは、

「能力者を攻撃する事を目的とし、可能ならば最序盤で致命傷を負わせる」型です。

その為、先攻1ターン目ないし2ターン目で理想的なムーブをとり、最大火力を出せることを前提としています。

反面、盤面処理札等のコントロール要素は殆ど採用されていない場合が多いです。

利点としては、手札が上振れて最序盤でコンボに成功すれば、その破壊力と速度によって相手に反撃を許さず、ゲームエンドまで持っていける事。

欠点は、コントロール要素を可能な限り撤廃し攻撃に全振りしている為、先に相手に盤面を固められてしまうと覆す事が困難である事です。

これをデッキ構築から紐解くと、ギアの発動を最優先としたクリーチャー構築かつ、クリーチャー自体も打点補助効果や横に展開する効果、ギアのスートに合った速攻クリーチャーを優先的に採用し、デッキを円滑に回すためのドロー効果カードも含まれ(※1)残りはダメージ効果を持つスペル(バーンマジック)で埋められている事が多いです。

一見攻撃特化でバランスが悪いようにも見えますが、「早期に相手能力者を攻撃する」という明確な目的がハッキリとしているので、下手に手を加えてコントロール性を持たせるよりも、どの組み合わせでもコンボを始動できるように尖らせた構築の方が目的に合っていると言えます。

また、どの手札の組み合わせでもコンボを始動できるという事は、手札事故の確率の低下にも繋がります。

そして相手に盤面を固められてしまう前に倒すには速度が重要になるので、中途半端にコントロール要素を加えてしまうと、攻撃したい最序盤で引いた場合死に札となり、速度低下にも繋がります。

 

ただし難点として、20枚全てのカードを使う長期戦は想定しておらず、手札にバーンマジックが固まる、リーサルまであと一歩という所で都合の良い札が引けないといった"事故要素"がどうしてもついて回ります。

これは"コントロール性を捨てたアグロデッキ"の宿命であり、アグロデッキがいわゆる「上振れデッキ」と呼ばれている由縁となります。

当然安定した勝率は望めず、そればかりか手札事故等の下振れを起こした時は何もできずに負ける事も有り得るので、いい所7割前後といったところでしょう。

ただし、うまく手札が噛み合い上振れた時の爆発力は高く、要所のカードを差し替える、プレイングで補う等で勝率をさらに伸ばせる可能性もあるデッキタイプとなります。

特に、マジックの採用枚数を可能な限り抑える(6枚以下など)と、安定性自体は増します。

 

まとめると、

・目的を明確化し、コンセプトに則って構築を尖らせる。

・極力コンセプトに合わないカードの採用は抑え、死に札が発生する状況を抑える。

・それぞれのクリーチャーの役割を理解し、"ギアの発動を最優先に"バランス調整をとる。

 

以上が、アグロデッキを組む際の最低限のポイントとなります。

 

 

⑵ミッドレンジデッキ

 

ひとくちにミッドレンジと言っても、クロノマギアのミッドレンジは多岐に渡りますが、最も端的な説明が「コントロールとアグロの中間」となります。

また、アグロデッキでもコントロール性を含ませたものは「アグロ寄りミッドレンジ」、逆にコントロールデッキでも中盤から能力者を直接攻撃しに行くタイプは「ミッドレンジ寄りコントロール」と呼ばれる事が多いです。特に後者は純コントロールと比較して、アグロデッキへの解答として一定の大火力を出すギア構成、またはギミックを搭載している場合が多いです。

しかしこれといって明確な定義が存在せず、ミッドレンジという呼称自体も便宜的なものではあります。

現環境では主に、

 

☆アグロ〜ミッドレンジ

・アグロマリウス

・怨嗟シキガミ

・ハートオメガ

 

☆ミッドレンジ~コントロール

・パラソルエレナ

・豊穣リーリア

・オーラガメイラ

・扇動ゼータ

・ファントムオメガ

・クイックミル

 

あたりが多く見られると思います。

 

☆アグロ〜ミッドレンジ

 

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ここで先に、アグロデッキの部分で解説しなかったアグロマリウス、怨嗟シキガミ、ハートオメガについて解説します。

上記3種のデッキは、アグロデッキでありながら一定のコントロール性を持ったデッキタイプとなります。

特にアグロマリウス、怨嗟シキガミは一括りに「死霊アグロ」と呼ばれ、クリーチャーの個々の性能の高さは勿論のこと、マリウスはギア2魔獣召喚と一部クリーチャーとのコンボによる展開力、シキガミはギア2ブラックマジックによる相手の展開阻害を持ち合わせ、速度に囚われずに戦えます。

多彩な死霊クリーチャーの効果のみでアグロデッキに必要な要素を全て搭載(※1参照)しつつ、上記の性能によってコントロールデッキのように速度を落としたり、アグロ対面で敢えて後手に回り、殴らせてからカウンターを叩き込んだりすることを可能とした、柔軟性を兼ね備えたデッキタイプとなります。

そしてハートオメガですが、採用されうるハートクリーチャー自体が強いコントロール性を持ち、デッキ構築自体もアグロタイプだったり、コントロール要素を更に強めた構築だったりと一貫性がなく、対面した時の構築が読みづらいです。

しかもオメガ自身のmp回復量と体力の高さ、ギア1ブレード・アルファとハートクリーチャーの性能による盤面奪取力も高く、格下相手ならば一方的に蹂躙してしまえるコントロール性、もしくは攻撃力を備えています。

先の解説でアグロの弱点は「先に相手に盤面を固められてしまうと突破する手段が乏しい」と触れましたが、上記3種のデッキはそのコントロール性から、「盤面を固めてくるデッキ相手にも十分にやりあえる」性能を秘めています。

特に、ハートオメガに関しては速度の速いアグロに弱いという弱点もありますが、死霊アグロはそのコントロール性と火力の両立により得られる安定性から、現環境でTier1という現状にあります。

死霊アグロについてはほぼ構築が完成されており、慣れないうちは下手に手を加えるよりもそのまま真似て、プレイングから先に習得した方がよいでしょう。

反面ハートオメガは未だにテンプレとなる構築が定まっておらず、必須カードが数枚ピックアップされる程度で自由度自体は高いです。

ただし、構築次第でコントロールにもアグロにも寄せれますが、どっちつかずな構築にすると死に札が発生するため、どちらか一方に寄せた方が強いでしょう。

 

☆ミッドレンジ〜コントロール

 

ここでは2種類のデッキを例に挙げます。

 

・扇動ゼータ

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デッキの運用方針はシンプルで、

①スペードクリーチャーで盤面を埋めて、

②ギア2扇動による捲りで相手盤面を抑え、

③制圧した時点で攻撃に移る

この3つが主となります。また、特徴としてレイラン+ギア3ブラッディブロウによる決戦火力を搭載しています。

デッキ構築の方向性としては、初動の安定化を図る為に「何を引いても最低限動けるバランスの良い構成」を意識し、除去はトークンマジックとギア1捨て身の一撃で補う形で軽めかつ少なめにし、クリーチャー比率は高めとなっています。

リーサルプランは主にレイラン+ギア3ですが、クリーチャー個々の性能とギア1の打点が優秀なため、十分なアドバンテージ差が生まれていれば、レイランを使わずとも2ターンかけて相手を倒しきる事も可能です。

 

 

・豊穣リーリア

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まずリーリアのギア構成から読み解くと、扇動ゼータと比較して「ギア1・2で打点を出せない」「相手のセットに干渉するギアを持たない」という不利点を備えた性能となっています。

反面ギア1・2は、クリーチャーが立っている前提ですが、既に得られているアドバンテージを強化する性能です。

この事からまずデッキ構築で、リーリアに欠けている捲り及び除去力を補う必要があります。

特に、リーリアに限らずギアで盤面処理できない能力者は、カードの効果で盤面処理能力を補うと、盤面の取り合いに強くなれるでしょう。

そして豊穣リーリアは自分の盤面を守り強化する事をコンセプトとしているため、後出しで盤面を取り合うことも大事ですが、要所で捲りを入れて相手のアクションを縛る事で、アドバンテージ差を大きくつける立ち回りが重要です。

ただ、捲り多めの構築では盤面を取られた時にアクションを起こせないという弱みを露呈するため、補填手段としてレーヴェンを採用し、あわよくばギア3怒りの暴風と組み合わせて盤面を取り返す事を想定し、そしてそれをそのままリーサルプランのひとつとして組み込んています。

 

 

 また、下記にて解説するコントロールデッキという括りにおいても、フィニッシャーにルシファーやサクヤを搭載して瞬間火力を補填したタイプも存在します。これも広義的に見るならばミッドレンジ寄りコントロールとも呼べます。

フィニッシャーとして特定のクリーチャー1体を採用する構築自体は多く、これは終盤戦術に該当します。

しかし裏を返せば、リーサルを取りたい時以外は邪魔になる場合もあるので、特にサクヤやレイランなどの「特定の条件下でのみ火力を発揮し、それ以外の役割を持たない札」は、採用枚数を極力抑えた方がバランス的には好ましいでしょう。

 

 

⑶コントロールデッキ

 

こちらはアグロデッキとは真逆で、盤面のやり取りを優先し、場合によっては一切相手能力者を攻撃せず、完全に息切れしてから詰めに行く、あるいはデッキ切れを狙って動く構築が多いです。

 

これも多岐に渡るのですが、代表的な例として2つデッキを挙げます。

 

・LOエレナ

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まずデッキコンセプトは、閻魔でデッキの枚数差を生み、相手のデッキが切れるまで耐える。状況によるが相手能力者をほとんど攻撃せず、クリーチャーを確実に処理し、ギア2光の壁による守りとギア1ウェイクアップによる恒常的な捲りで攻撃させない事を主軸としています。

そしてデッキが切れたタイミングでドロー加速カードを発動し、スリップダメージを加速させてリーサルとするデッキです。

 

コントロールデッキといえば元祖はLOエレナ。

これも構築は千差万別ですが、現在比較的よく見かける構築はトークンによる途切れないリソースを活かしたものが多いと思います。

戦術としては自分が率先してやりたい序盤の動きは決まっておらず、相手によって切り替えていきながら、メタを張っていく事が多いです。

このため、相手のやりたい事をやらせない事を重視した戦法がそのまま戦術となります。

アグロに対しては壁を立て、ヘーラーでスートを変えてギアを妨害し、ダメージを負ったらネビロスで回復を図る。

ミッドレンジ・コントロール相手ならば盤面を作らせない事を意識してカードを切り、かつリソースを消費しすぎないように後先を考えて動く必要があります。

相手のやりたい事がわかっていて、どこで止めれば1番効果的なのかを理解していると勝率が上がっていきます。

反面、速度の速いアグロに先攻を取られた場合は5回復能力者の初動の遅さが災いし、逆に相手も閻魔を2枚搭載していた場合は、決着がつかず泥試合になる可能性もあります。

前者の場合は回復手段や挑発を立てる手段を厚めにしたり、後者の場合は墓地メタを採用し、ピンポイントで閻魔のリサイクルを失敗させる、あるいは早い段階で"聖夜の祈り"を使ってカードを引かせ、それを自身の閻魔でリサイクルする等の立ち回りでもカバー可能です。

総じて、構築のみならず状況に応じた的確な判断力を求められるデッキとなります。

 

・暗殺レオ

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https://kenzen-chronomagia.hatenablog.com/entry/2020/04/24/恫喝暗殺レオのプレイングについて

 

こちらも古くから存在するタイプのコントロールデッキとなります。

上記のデッキはLOエレナと違い、盤面をきっちり取った後にライフを詰め、リーサルラインからコシュまる+スペードクリーチャー+ギア3ナイトメアリンクでトドメを指す構成となっています。

しかし扇動ゼータ等のミッドレンジ〜コントロールデッキと比較すると、よりコントロール性が強くなっています。

ギア1恫喝でリソースを奪い、ギア2暗殺で相手クリーチャーを無力化する。形は違えど、相手にやりたい事をやらせない戦法がそのまま基本戦術となっています。

特に恫喝暗殺レオは常に相手に暗殺盤面を意識させる事が重要で、さながら盤外戦術にも似たような要素があります。

相手のやりたい事をしっかりと把握した上で正確にセットカードを読み、適切な立ち回りを重ねていく。

クリーチャー構成自体は複雑ではなく、それぞれにしっかりと役割があるので、後出し展開の基本が身についていれば単純な扱い自体は難しくはありません。

しかし相手の心理を読む盤外戦術要素が加わることで、より高度で深いプレイングが可能となるデッキタイプです。暗殺レオが根強い人気を誇る理由はこれが大きいです。

ただし弱点も明確で、アグロに対してライフ100%の相手をカウンターワンキルするには火力がやや足りず、逆に自身よりも先に盤面を広げられてマウントを取られると覆しにくい等が挙げられます。

こうした繊細な部分がある為、相手を徹底的に縛り、マナ差も十分にでき反撃を受けづらい状況になってから能力者を攻撃し始めるパターンが多いです。

場合によっては、長期戦になりやすいのを考慮してLO寄りの構築にしたタイプも存在しています。

 

 

ソリティアデッキ

 

最後に、いわゆる"ソリティアデッキ"と呼ばれるデッキタイプについて少しだけ触れます。

現環境で多く見かけるソリティアデッキは主に、

 

ムスペルヘイム+マジックカード

シャクティ+ルシファー+号令

シャクティ+ルシファー+ウィスプ+星空煌光

フリッグ+ウィスプ+ムーンフェイズ

・黄昏の大魔道士オーディン+マジックカード

 

あたりで、最も多く見かけるのはシャクティ+ルシファーを用いたワンキルデッキでしょう。

これらのデッキの特徴として、「特定のキーカードを初手ないし2ターン目までに握り、特定のコンボを実行する」事のみを目的としています。

故にそれ以外の勝利プランはほぼ一切積んでおらず、ポーカーにも似た完全な運頼りとなります。

当然成功率自体は非常に低く、ランキングマッチ等で安定した勝利数は絶対に見込めません。

これらのデッキを使う目的としては、安定した勝利ではなくコンボそのものの爽快さを味わう為だったり、プレイングに頼る部分が一切ないのでデイリー消化などでとりあえず使う等が多いです。

 

また、対面した時の注意点としては、ギアの構成からデッキタイプ自体は読みやすいので、マリガンで捲り手段をきっちり確保してコンボの妨害を狙いましょう。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

今回挙げたものはあくまで数ある例のうちの一部ですが、デッキの方向性を理解する事が大事であるという点は、どのデッキにも言えます。

また、自分でデッキを構築する際にもある程度の方向性を決めながら進めると、まとまった構築を作りやすいと思います。

 

それでは今回はこのあたりで。

クロノマギアの戦術メモ ☆先攻後攻の有利不利関係

今回は戦術メモという事で、色々書き連ねていきます。

 

 

☆先攻と後攻、どちらが有利なのか

 

まず超基本的なところから。

これはもう論ずるまでもなく、先攻の方が強いです。

デッキタイプがアグロだからとか、コントロールだからとか、そんなん一切関係ありません。先攻の方が強いです。

では、その理由を書いていきます。

 

・まず第一に先攻の利点として、"相手よりも先にアクションを起こせる"

クロノマギアは盤面の取り合いを意識しつつ、無駄な所では能力者を攻撃しない。後出しするのが有利、というのが従来のセオリーではあります。

しかしこのゲームの特性として、"先に盤面を支配した方が有利"です。

先にずらずらとクリーチャーを並べられてしまうと、相手は処理に困らされるし、一旦マナを貯めようとしてターンを流せばそのままアグロされてしまう可能性もあります。

豊穣リーリアが得意とする先攻初手チュウタツ+牛魔王あたりもこれに該当し、マッハ等特定のカードを握っていないと、これを早期に切り崩すことは困難です。

特に相手がアグロマリウスの場合、先攻初手エリスを置いてきたら何かしらの対抗策を仕掛けないと、2ターン後に超ダメージを被弾する事になります。

また、先攻1ターン目でナイトメアリンクを仕掛けてくるアグロレオや、クロノスミル、水棲ゼータ、全盛期の豚サクヤあたりも、そのまま行動を許すと致命傷を許すのと同意義になります。

では次に、

 

 

・後攻の利点

相手より後に動ける。セオリー通りならばクリーチャー後出し有利なので、この点だけで見れば後攻の方が都合が良い、と捉えることもできます。

そして先攻プレイヤーは1ターン目はドローできませんが、後攻プレイヤーは1ターン目にドローできます。なおかつ、初期mpが1多く付与され、ライフも1付与されています。

 

後攻の利点はこれだけです。

ではなぜ後攻が絶対的に弱いのかを解説していきます。

 

・相手よりも1枚手札が多い状態でスタートする

これは一見利点にも見えますが、相手がLO系統のデッキだった場合、"既にデッキの残数が1減っている"状態で始まっています。LO側からしたら、時間稼ぎに必要なターン数が1減るのでラッキー、という状態なのです。

 

・先攻1ターン目の相手のムーブを止められない

先にも解説しましたが、先攻1ターン目の相手の動きというのは余程限定的な手段を用いない限り止められません。

可能性があるとすれば、豚サクヤ布陣の3コストに畳返しを撃ち込むぐらいです。

そして苦し紛れにそれらの手を撃っても、次のターンで再びマナが少ない状態で相手を捌かなければならず、有利不利関係を覆した事にはなりません。

特に、回復量が多い代わりに初期mpが低い5回復能力者勢は、後攻をとると相手の理不尽ムーブを止めるのに必要なマナが足りません。

ただし現環境では豚サクヤは死滅し、ナイトメアリンクレオの初手に対して、畳返しで止めてからクリーチャーセットで初動さえ捌ききれれば、まだ勝ち筋は見込めます。

 

・後攻をとったアグロは弱い

これを先ほどのアグロデッキに当てはめてみましょう。

ナイトメアリンクレオやクロノスミルは、先攻で理不尽なダメージを早期に与える事を得意としています。

しかし後攻をとってしまうと、ギアからデッキタイプを想定した相手は予防策を先攻1ターン目に置く、もしくは2ターン目にクリーチャーをしっかり後置きし、被弾して獲得したマナを使って、それ以上の攻撃を通さないように盤面に蓋をされてしまいます。

そして上記のアグロデッキは"能力者を攻撃する"事に全振りしているため、1度盤面を固めきられてしまうと崩せず、そのまま押し負けてしまいます。

上記のアグロデッキは先攻をとった場合、妨害される確率が非常に少ないので強いのですが、後攻を取っただけで妨害される確率は跳ね上がり、このような現象を招きがちになります。

何よりアグロ同士で対面した場合、先攻側の方が行動に選択肢が多く、その分先攻有利となります。

現環境でコントロール性を持たないアグロデッキが安定した勝率を見込めず、ランキングマッチでも大した結果を出していないのは、これが大きな要因となっています。

逆に、常に安定した結果を叩き出しているマリウス及び怨嗟シキガミは、攻撃しない際のプランが豊富であり、ある程度のコントロール性を持っているからこそ強いと言えます。

 

・後出し有利は先攻側にも言える

 

最後がこれです。

クロノマギアの基本は"後出し有利"。昔の環境ではこれを踏まえた出待ち戦法が非常に多かったです。

現環境では出足が遅いと相手の大量展開を許してしまうため出待ち戦法は弱くなってしまいましたが、"後出し有利"には変わりありません。

そして忘れてはいけないのが、先攻2ターン目のプレイヤーは"後攻1ターン目のプレイヤーと手札が同数、かつマナが多い"という事。

つまり同条件で、先攻側の方がマナ量からして行動の選択肢が広いのです。

先攻2ターン目でさらに流して相手を出待ちする、とりあえず安いクリーチャーを置いて相手の出足を誘ってから、後出し展開に持ち込む。先攻2ターン目でカオスホロウをセットする、など。

極端な例だと先攻でドロシーを置かれた場合、相手は最低でもドロシーは倒さないとならないので、ドロシーに対してドロシーのみで返すわけにはいきません。必ずギアで打点を出す事を考慮するか、ライフ5を取れる打点を持つクリーチャーをセットしてきます。

それを見てからトークンクリーチャー+セットカードで返す事によって、これだけで後出しで数的有利に持ち込めるのです。

かといって後攻1ターン目で無理やり動いても、今度は相手の方が豊富なマナを活かして、余裕を持って後出し展開してきます。

そして後攻で無理やり動いた場合、何らかの手段でマナを獲得できない限り、マナが枯渇して相手の後出しに対して、十分な後出しで返す事が難しくなってきます。

特にアグロマリウスの場合、先攻でエリス+魔獣召喚のコンボを行った後、もう一度だけ魔獣召喚でテンポをずらし、意図的に後出し展開へとシフトする事ができます。

 

これこそが、後出し有利は先攻側にも言える、という事です。

もちろん、相手が先攻2ターン目で複数伏せをしてくる等の場合は、後攻側も複数伏せで返してきっちり処理する事で"後出し有利"をとる事はできます。

しかしそこにトークンクリーチャーを絡めて盤面を取り切れないようにされてしまうと、いくら後出し有利と言っても相手は放置するだけで"後出し有利"の展開を維持することが出来るので、リソースの差を埋めることは難しいです。

現環境でトークンクリーチャーが猛威をふるっている要因としては、これが当てはまります。

なので、安定した勝利数を見込むのであれば、構築の時点で後攻を取っても戦えるようにしておく必要があります。

 

 

 

 

以上が先攻後攻の有利関係についての解説となります。

 

 

 

 

恫喝暗殺レオのプレイングについて

 

 

あるようで今まで詳しい解説がなかったので、この場を借りて紐解いて行こうと思います。

 

 

 

※本項目はあくまで個人的な指標であり、絶対的なものではありませんのであしからず

まず初めに、

 

①「恫喝暗殺レオってどんなデッキなの?」

 

暗殺レオの立ち回りをギアから読み解くと、

 

・恫喝…相手からmp1を奪う。これにより、mp回復量でだけ見れば常に相手より優位に立てる。

・暗殺…セット状態のクリーチャーをそのまま即死させる。通常の撃破と異なり「被撃破時の効果」は無力化される。

 

ギア3に関しては何を主軸にするかによって変わってくるが、共通しているのは"恫喝"と"暗殺"を使い分けていくということ。

そしてものすごく端的な言い回しをすると、自分のやりたい動きを押し付けるのではなく、"相手のやりたい動きをやらせない"戦術に重きを置いたデッキとなります。

似たような分類のデッキに"扇動ゼータ"がありますが、あちらはギア1"捨て身の一撃"による状況打開力が高く、ギア2"扇動"でマウントを取れればそのまま相手を縛れます。

ただし、"聖夜のサンタクロース ヘラ"などのサモン時効果が強いクリーチャーを置かれると扇動が腐る場面もあり、マナ周りも良いとは言いきれない能力者なので、コントロールデッキ相手に対してマナ差を大きく開くのが少し難しいです。

 

では恫喝暗殺レオは扇動ゼータと何が違うのか。それを次の項目で触れていきます。

 

 

②「"暗殺"をどうやって使うか」

 

暗殺レオにおいて基本的に大事なのは2つ。

・恫喝"や待機mpで常にマナ差をあける。

・"暗殺"で相手を牽制しつつ、数的有利状況を作る。

 

ここでさらに大事なのは、"必ずしも暗殺を撃つ事が正解ではない"という事です。

 

扇動ゼータの場合、捲りに失敗してもマナ損失は1。であるが故に失敗を恐れず強気に捲っていけます。

ただし、暗殺のマナ消費は4。これは"畳返し"を撃って相手のセットを無理やり処理するのとマナ消費は同じです。もっと言えば、ウェイクアップと同等の消費量です。つまり、扇動と比較して"暗殺"に失敗した場合のマイナスが大きいのです。

また、レオに限らずこちらのマナに余裕がない状況で畳返しを撃って処理に回っても、それは強い動きとは言えません。

確かに数的有利には立てるでしょうが、こちらのマナに余裕が無いと踏んだ状況で"デウカリオーンの洪水"などのマジックで処理されたり、逆に捲られるのを読んで"獣帝サブナック"などの剛体持ちを置かれてしまうと、とたんに無防備を晒してしまいます。

ギアで打点が飛ばせる能力者ならば、盤面をきっちり処理されて一気に不利になるでしょう。

暗殺レオの場合も同様です。暗殺の場合、剛体クリーチャーは処理できますが、"牛魔王"などの状態無効クリーチャーは処理できません。

相手が牛魔王を採用している可能性のある能力者の場合、4コストに対して暗殺を撃つかどうかは勝敗を分ける重要な判断になります。

この場合、畳返しを握っていれば撃ってしまうのも手ですが、その場合次のターンに再び4コストを置かれた時に同様の選択を強いられ、状況の解決になりません。

では、どうすればいいのか。

それについて次の項目で触れていきます。

 

 

③「暗殺盤面とは何か」

 

そもそも、暗殺盤面とはどういう状況を指すのか?

答えは単純です。

大まかな場合、死霊+死霊水棲が立っている場合を指します。

では、「暗殺盤面に見える置き方」とは何なのか?

これも単純です。

最近の環境では"アビスシャーク"や"海王神ネプチューン"を採用していない型が増えているので、端的に言えば、

 

「2伏せ以上で、その中に4コストが含まれている」

「死霊クリーチャーが既に立っていて、4コストが伏せられている」

 

これらの状況を指します。

※ギア3が"覚醒"になっている暗殺レオの場合、アビスシャークやナグルファルが採用されている可能性があります。

 

裏を返せば、例え置く4コストがテラーシーホースでなくとも、相手からしたら4コストを置かれるだけで暗殺を警戒しなければならなくなるのです。

意図的にテラーシーホース以外の4コストを置いて暗殺に見える盤面にする事を、筆者は"暗殺偽装盤面"と呼称しています。

では、暗殺に見える盤面を押し付けられた場合、相手はどのようにして動いてくるのか。

基本的には、

 

・仮に暗殺を撃たれたとしてもリカバーが可能なようにクリーチャーを2体もしくは3体伏せる。

牛魔王などの状態無効クリーチャーを単体で置く。もしくは複数伏せの中に状態無効を仕込む。

・状態無効クリーチャーに見せかけた、同コスト帯のクリーチャーを「単体で」置く。

・暗殺を恐れず強気に置く。

・何も伏せず、次のターンでレーヴェンや洪水でリセットを図る。

 

この5種類のうちのどれかの行動に絞れます。

裏を返せば、暗殺を警戒させる事で次の相手の動きをある程度縛れるのです。

例えば②で触れたように、暗殺盤面に対して牛魔王を置いてくる場合。

暗殺レオに対して牛魔王は、暗殺を空振りさせつつ盤面を返す為のキーカードとなります。つまり相手からしても、決して雑に切っていいカードではないのです。

しかし、牛魔王を置けば畳返しで捲られない限りは盤面処理を遂行できるのも確かです。

 

逆にそれが読めていれば、"恫喝"で流しつつ追加でクリーチャーをセットし、確実に牛魔王を処理しつつ盤面優位を取れるように動くプランをとれます。

ここが、先に触れた"暗殺することが必ずしも正解とは限らない"立ち回りに繋がっていきます

そして暗殺偽装盤面を作ることによって、相手が牛魔王を出さざるを得ない状況へと追い込めるのです。

逆に、水の伴神龍レニュア等速攻水棲を採用している場合。

わざと4コストを絡めず暗殺盤面に見えない置き方をして相手の大型セットを誘い、そこに速攻水棲をサモンして、不意打ちで暗殺をあてるといった立ち回りも可能です。

 

また、暗殺に見える盤面の場合はサンタヘラやサタン=ヴォイド、邪龍ヤマタノオロチ等のビッグクリーチャーを置きづらくなります。ここが扇動ゼータと比較した際のレオの強みとなります。

あとはとりあえず恫喝を撃ち、手札に応じて次の動きを考えてゆきます。

相手が複数伏せで返してきた時は暗殺を撃ってもいいですが、暗殺偽装盤面の場合は蛇骨姫アキネをセットし、返しの札で多面処理を狙うと良いでしょう。

相手が洪水やレーヴェンでのリセットを狙っていると思ったならば、トークンを残せるレギンレイヴやエリスを立てておく、もしくはテンポをずらしつつクリーチャーを置き、洪水やレーヴェンを投げられても盤面をリセットしきれないように備えると良いでしょう。

例えば4コスト4打点のクリーチャーを重ね置きしておく事で、暗殺盤面を偽装しつつ、飛んできたレーヴェンを5打点で返り討ちにできます。

 

そして本当に暗殺を使う場合。最も強い使い方は、"相手のクリーチャーを後出しで処理しつつ、後続のセットクリーチャーを暗殺する"です。

この切り方が通れば相手は一気に無防備を晒すので、盤面を打開しつつマナ差を開く大チャンスとなります。

これを常に意識して立ち回りましょう。

 

④「序盤・中盤・終盤にかけての動き方」

 

では①~③を踏まえた上で、実際にどうやってデッキを回していくのかを触れていきます。

 

・序盤

先攻を取れた場合、1ターン目で先に置いても別段損しない死霊クリーチャーを先に置き、開幕から恫喝を狙っていきましょう。

特に効果的なのは、"ヴェロアの帽子シャズ"や"狂女神エリス"です。これらは序盤に吐き出してもアドバンテージの損失にはならず、相手への圧を残す事ができます。

また"死を運ぶ者レギンレイヴ"や"深黒の冥府神ハーデス"を置くのも悪くはありません。

特にハーデスは墓地利用タイプのデッキ相手に対して非常に刺さります。ただし、暗殺レオにおいての貴重なパワーカードなので、初手にハーデスを切るかどうかの判断は慎重に。他の有効なカードがあればそちらを優先すべきでしょう。もしハーデスを初手に置くのならば、閻魔でハーデスを回収する事も視野に入れておきましょう。

このように、先置きしても次のターンにアドバンテージを残せるクリーチャーから置くのが定石となります。

ただし相手がアグロデッキであるならば、悪手ではありますが、初手からテラーシーホース+シャズの2伏せをして暗殺盤面を組む方が有効なケースも稀にあります。

 

逆に後攻の時は、初手からカオスホロウを置くのも有用です。ただし場持ちには期待せず、恫喝と攻撃時効果を合わせてマナを獲得し、返しの手を用意しておく事が大事です。

それ以外は、先攻時同様にシャズやレギンレイヴを置いてとりあえず恫喝を狙ったり、特に置いて強いカードがない場合は無理に先置きを狙わずセオリー通り後出しから巻き返しを狙いましょう。

場合によってはテラーシーホースを含めた4コスト2伏せをして、暗殺によって相手を縛る必要に追われる事もあります。しかし基本的はそれは悪手の部類にはなるので、相手のデッキタイプと相談しましょう。

 

豆知識として、相手のマナが0の場合、かつ防御1能力者ならばエリスで攻撃、防御2能力者ならばレギンレイヴやヴォイスなど3打点クリーチャーで攻撃して「1ダメージを与えてから恫喝」すると良いでしょう。

逆に防御0の能力者の場合は、たとえ1マナでもリードを許してしまうと恫喝をする意味がなくなってしまうので、攻撃しない方がベターです。

 

・中盤

①~③で触れた内容を意識しつつ立ち回ります。

暗殺を使った方が有利に立てる状況ではしっかりと通し、暗殺してもマナ回りが苦しいと判断した場合は、落ち着いて後出しクリーチャーで盤面を取り合います。

後者の場合、あえてテラーシーホースを温存しつつ、暗殺偽装盤面を押し付けて相手を牽制しましょう。

また、盤面が取れたからといって無闇に能力者を攻撃するのは悪手です。

このデッキにおいて暗殺のマナ消費は安くなく、連発すれば息切れします。しかし、クリーチャーの待機mp返還があれば、その損失を補えるのです。

最低でも暗殺を撃てるという事はクリーチャーが2体並んでいるという事なので、暗殺のみでターンを終えた場合、待機mpが2帰ってきます。レオにおいては恫喝のみならず、この待機mpでマナ差を開くことも重要なプレイングとなります。

仮に能力者を攻撃したいとなった場合、相手のマナが6~8前後で盤面が無防備、かつ自分のマナが8以上あり、仮に盤面をスペル等で崩されても立て直しができる余裕が作れている場合が望ましいでしょう。

 

この時も全員で攻撃をするのではなく、時にはクリーチャー1~2体の攻撃に留めて相手が特定の動きを取れないギリギリのラインで留めるのも有効です。

例えばバーストオメガ対面の場合、マナが13あればウィスプ×2+神機ハギオス+軍神の鼓舞+ギア3パワーバーストによって6+6+5→17ダメージを負う危険性が高いです。この場合は漠然と殴るのではなく、上記のコンボが使えないマナ10前後に留まるように計算して殴り、ターンを跨いで再度攻めるなり、何かを伏せてきたら暗殺でしっかり処理する等その都度動き方を変えていく方が無難です。

挑発持ちであるカオスドラゴンナイト・ヴォイスや、忘却の椅子トークンで挑発を付与されたクリーチャーが立っていれば、相手が無理やり直接攻撃を狙ってきたとしても十分な抑止となるでしょう。

 

線引きについては感覚による部分が大きいですが、相手に余裕がなく、自分にかなりの余裕がある時が攻め時という認識で良いと思われます。

もちろん、手札には返しの手段をしっかりと握っておきましょう。

 

・終盤の詰め方

 

ここまで順調に試合を進めているならば、あとはダメ押しをするだけです。

 

ハーデスをセットしてリーサルへの打点を保険込みで確保したり、コシュまる+黄金の林檎+スペードクリーチャーでギア3ナイトメアリンクを狙ったり、サクヤ林檎によるリーサルを狙ったり、水棲を3枚並べてギア3覚醒を狙ったりと、各自得意なリーサルプランを叩き込む下準備をします。

この時、狂女神エリスから竜軍神アレースを経由して"軍神の鼓舞トークン"を握れているならば、より多彩なリーサルプランを考えることができます。

共通しているのは、暗殺レオにはライフMAXからワンターンキルする程の火力はないので、中盤から終盤のどこかしらで能力者を攻撃する必要がある、という事です。

 

マナ差が大きく開いた状況ならば能力者を適時攻撃してリーサルラインまで削るのも良いですが、この状況でカオスホロウをセットしてやると、スート変更効果で相手の動きを大きく縛ったまま能力者を攻撃し、なおかつ"恫喝"込みでmpを3奪い優位性をさらに高められます。筆者はカオスホロウの置き方はこれが1番好きです。

特にマナが微妙に足りていない、かつ暗殺で場を空けられている状況ならばカオスホロウの処理までこぎつけられる可能性も低く、カオスホロウで2回目の攻撃を通し、そのまま一気にリーサルまで持っていける場合も多いです。

また、リーサルラインまで削るにしても、しっかりと返された時のケアを考えておきましょう。

 

 

 

 

ここまで長々と書き連ねましたが、以上が自分なりの暗殺レオの解説となります。

使いこなせると楽しく、セットを読む力も向上するので、興味を持った方はぜひ暗殺レオを使ってみてください。

暗殺ナイトメアリンクレオ Ver.3 採用カードについての解説

 

・構築

 

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とりあえず雛形です。

※Ver.1→エリスナーフ前

※Ver.2→現環境でこの前まで使ってたレオ

上記2つの構築に関しては割愛。

 

本項目では採用カードについて触れていきます。

 

・忘却の死神グリザル

・カオスデビルドラゴン・ヴォイス

・テラーシーホース

この3種を入れてない人はほぼいないので割愛。

強いて言うなら、前環境と比較して挑発持ちが4枚になったので以前よりは雑殴りを牽制しやすくなりました。

 

・狂女神エリス

被撃破で"竜軍神アレース"を場に残す。

最序盤や盤面で勝ってる時にさりげなく置いてやるのがベスト。

"宿意の堕龍契士レーヴェン"で盤面が瓦解しても、アレースの5打点でひとまずレーヴェンを撃破できたり。

ただし牽制以外では別に強くないので、1でいいかなと。

 

・死を運ぶ者レギンレイヴ

 前環境では2枚入ってたけど、今期は1枚でいいかなぁと。

ライフが高く"死神兵"トークンを残す被撃破効果を持っているので、恫喝要員として見るなら破格に強い。

レギンレイヴ単置き→次でテラーシーホースセットで暗殺を狙いやすくなるのも強し。

顔殴りでステルスを剥がせたり、牛魔王を反撃を貰わずに削れたりする。

ただ、いかんせん素の打点が低めなので、パワークリーチャーが多い現環境では複数枚採用すると打点の低さが足を引っ張ることになりがち。

 

・ヴェロアの帽子シャズ

1でいい。自身が攻撃に参加出来ないので、攻めたい時に腐る札。

先攻後攻問わず引けてたら1ターン目から置いて、恫喝+放置mpで回収しつつ次の動きに繋げるのがベター。

一応ハンドに"タナトスの囁きトークン"を握れるので、レオのマジック枠を浮かせられる点でも強い。

ライフが4なので、ドロシー単置きでは倒されないのも強みっちゃ強み。

 

・龍刀 蛇骨姫

パズドラー出身は"アキネ"と呼び、パズドラやってない人は"蛇骨姫"と呼んでる。

持ってる刀が完全に阿散井恋次の蛇尾丸だけど。

数的有利に立つことが大事なレオにおいて、多面処理効果を持つカードは非常に強い。

ステルスも取れる(というかレオ握っててステルスに困らされる場面はそんなにない)し、素の打点が低いとはいえ着地時に関しては2+2+1→5打点となるので、平均打点が低いレオにとってはこれだけでも強い。

2欲しくなるけど、素の打点が低いのでまあ1でいいかなって感じ。

 

・水の伴神龍レニュア

不意打ち暗殺をぶち込む為のカード。

しっかりと不意打ち暗殺をねじ込むにはプレイングの練度も大事。

撃ちやすい例を上げると、

 

☆自盤面が「エリス棒立ち+グリザル伏せ」

この盤面は一見暗殺盤面に見えるが、エリスを倒してしまえば、4コスがテラーシーホースだった場合ひとまずは暗殺盤面は成立しなくなる。

よって、よくあるのが「とりあえずエリスシバいてから暗殺されないうちにパワークリーチャー置いとこう」という一連の流れ。

しかし後続のアレーストークンにグリザルから生成される"忘却の椅子トークン"をあてることで死霊2体の構えに。そしてレニュアを投げて盤面処理しつつ、不意打ち暗殺。

 

上記の例は極端すぎますが、不意打ち暗殺を狙うならだいたいこんな感じです。

「暗殺盤面じゃないからデッカイの置いてやろう!」と思わせてから暗殺を通す。

これは別にエリスや椅子を絡めなくても、4コス以外のカード(特に5コストのアキネや、2コストのシャズなど)を置いても、「あのセットは死霊水棲じゃないから暗殺してこないだろ」と思わせることが出来ます。

 

ただし、8マナ吐く動きなので撃ちどころは慎重に。

 

 

・深黒の冥界神ハーデス

説明不要のパワークリーチャー。説明するけど。

 

まず強い点として、平均打点が低いレオにとって5打点を持っている、しかも後続の"不死の探求者トークン"も5打点(レオなら手札に死霊がないことはほぼ無い)を持っているので、攻めに関して非常に有能。

 

次に、"ハデスの息吹"トークン生成効果。墓地焼きを自然に組み込めることで、墓地利用デッキ、例えばシャッフルナイトや蘇生軸千里眼デュランダルフ、死霊復活シキガミなどを機能不全に追い込めます。

 

最後に、ハーデスサモン+次のターンにトークンセットに合わせて4コスを置く動き。

暗殺レオにおいて、"2伏せして、その中に4コストを絡める"という動きは非常に大事であり、相手からしたらこれはもう暗殺盤面に見えます。

実際に暗殺を撃つかどうかは別として、相手にそういう意識を植え付けるという圧が大事。

そして何よりも、マナ消費を少なくしつつ数的有利に立ちやすくなるという点も大事です。

局所的な運用法だと、ハーデスサモン→アレーストークンから獲得した"軍神の鼓舞トークン"+セットクリーチャーもう1体で、相手に対して大ダメージを与えることができます。

これがコシュまるならそのままギア3まで繋げて更なるダメージアップが見込めます。

 

 

・原初の亡蛇カオスホロウ

説明不要の(ry

THE・死霊のパワークリーチャー。

先攻初手帽子→2手目カオスホロウや、後攻初手カオスホロウ→2手目帽子+4コスセット などの使い方が多い。

もちろん先置き前提のカードなので置ける時にさっさと置きたい感じはあるのですが、このカードの真骨頂は"マナ差が開いた時に置かれるとどうしようも無くなる"という点です。

個人的に好きなのは、暗殺して盤面を封殺して、マナ差が開ききった時に置く動きです。

この置き方をしてやると、相手は「次のターンにカオスホロウを処理するのに手数が足りない、スートが変えられていてギアも撃てない」という事態になるので、カオスホロウの生存を許し、2撃目を通しやすくなります。

カオスホロウで2回殴って恫喝すればマナ差はさらに開き、ライフも相当削れるので、リーサルラインまで一気に縮まります。

序盤顔を殴らないレオにとっては、このカオスホロウによるダメ押しが通ればほぼ勝敗は決まると言っても過言ではありません。

 

ただし、自身は盤面処理に関する副次効果を一切持たないので過信し過ぎないように。

2枚入れたいところですが、2枚目を活かせる場面はそうそうないので1枚でいいかなと思います。

 

・閻魔

採用するか否かで賛否両論分かれるカード。

入れない理由としては、他に優先したいカードがあって枠がない。入れたい理由としては、長期戦に強くしたい。そんな感じかなと。

もちろん今回採用した理由は、長期戦を想定しただけではなく。

 

まず閻魔の強みとしては、カードを2枚リサイクル出来ること。何を当たり前のことを、っていう感じですが。

例えば最序盤で置きたいカードがハンドにハーデスしか無かった場合。レオにおいてハーデスは状況の打開にも繋がる貴重なパワーカードです。

初手でハーデスを切らざるを得なくなってしまった場合、デッキにはもうハーデスは1枚しかない。当たり前の事だけど、レオにとってこれは大きな損失。

しかし閻魔があれば、序盤で切ったハーデスを再び引き戻せます。同様に、序盤で畳返しや除去マジックを撃った場合にも閻魔でリサイクルする事で、中盤戦以降で再び活躍してくれます。

要は"採用枠がカツカツなレオだからこそ、カードのリサイクルが後半で活きてくる"。

また、リサイクルしたいカードの選別についても"ハデスの息吹"である程度選別できます。リサイクルしたくないカードは燃やしてしまえばいいのです。

ハーデスが2積みだから閻魔は相性が悪い、なんて事は決してありません。

 

次に、忘れがちな副次効果"マンキラー"。

個人的にはこちらの方が採用理由として強い。

現環境でマンキラーが効果的に刺さるのは、

 

・守護の女神ミナーヴァ

・炎剣の番人シンモラ

・ドロシー

・福音の大天使サンダルフォン

・極光太陽神ラー

 

これらが1番多い。

サンダルフォン、ミナーヴァに関しては「乱舞サリー」や「五月雨斬カリン」での採用が多いです。

そしてシンモラ、ドロシー、ラー…これら3枚は主に「パラソルエレナ」「ハートオメガ」に採用されているカード。

ラーは"焦陽の炎柱神アメン"から出てくるトークンの進化後のあいつ。

特にパラソルエレナの場合、ドロシーやシンモラに壁を張られると平均打点の低いレオだととにかく処理に困る。ちょっとでも処理が遅れると数的有利を取られてしまうので試合がかなり厳しくなる。

しかし閻魔ならば、シンモラだろうがドロシーだろうが壁を貼られても単騎で処理可能。後続は次のターンに蛇骨姫アキネで刈り取れたら最高。テュールに壁貼られたらタナトスの囁きトークンで燃やしましょう。

そして厄介な進化後ラーに関しても、マンキラーを刺せればスピーディーに処理できます。単純に4+3→7打点となるので、残りの1はヴォイスの攻撃効果の余波をあてるか、アキネの効果に巻き込んで当てればおっけー。

このように、閻魔はリサイクル効果だけでなく攻撃面でも必要だと判断して採用に至りました。

 

・冥王ハデス

 

既存の構築に入ってなかった新しい1枚。

まず採用理由として"8コスト以上のクリーチャーを即死させる"という効果。

これは現環境に当てはめてみるならば、相手の先置きカオスホロウや、サンタヘラ。そして極光太陽神ラーが該当。

言わずもがな、全てパラソルエレナとハートオメガに採用されているカード。

進化後のラーは9コスト。

平均打点が低くギア3を使わない限りギアで点数を飛ばせないレオにおいては、クリーチャーの効果でそれを補う必要があります。特に上記3枚はライフも高く、処理に困らされる事が多いです。

相手からしたらそれも折り込み済みで動いてくる事が多いけれど、ハデス単騎で処理してやる事で、ある程度次の展開が楽になります。

また、"ハデスの冠トークン"のお陰で仮にカオスホロウに小槌を使われても、ハデスを隠して次のターンでカオスホロウの処理を再び狙えます。その場合カオスホロウの2撃目はほぼ確実に顔に被弾するので苦しい事には変わりないですが、こちらもこちらでしっかりと暗殺盤面を作って次の行動に備えましょう。もちろん、捲って取れるならその方が良いでしょう。

ハデスの冠トークンも、要所で守りたいクリーチャー、例えばテラーシーホースなどにかける事によって自盤面を崩されにくくできます。

いやらしい使い方だと、カオスホロウにステルスをかけるのも良いでしょう。

 

・コシュまる

 

このデッキのリーサル要員。

神々環境においてのサクヤリーサルに代わる1枚。

サクヤでええやろって人はサクヤ使ってください。

コスパで瞬間火力を飛ばせ、サクヤと違って相手の盤面に依存せずフルダメージを顔面に叩き込めるのが強いです。

反面、スペードクリーチャー或いは椅子トークンが残ってないとギア3まで繋げられないです。

 

・黄金の林檎、畳返し

説明不要。強いて言えばヴァッサゴーや竜策士パリス、牛魔王をしっかり取れるように林檎2ではなく畳返し1枚は仕込んでおくべきかと。

 

・ヘラの狂気

 

数的不利に追い込まれた時に活きる1枚。

コスパよく多面処理を狙え、ステルスも多少見れる。

とにかく盤面を取らなきゃ話にならないので、ヘラの狂気に限らず除去魔法は(タナトスの囁きトークンとは別に)1枚はあるといいかなと。

 

 

 

以上、採用カードの解説となります。